目黒川の桜並木

目黒川の桜並木目次

  1. 目黒川の桜並木について
  2. 目黒川の桜並木の見どころ
  3. 目黒川の桜並木の周辺
  4. 目黒川の桜並木へのアクセス方法
  5. Tiktokで情報を見る
  6. instagramで情報を見る
  7. Googleで口コミを確認
  8. Twitterで情報を見る

目黒川の桜並木について

千鳥ヶ淵や上野公園、墨田川などと共に都内屈指の桜の名所で、今や全国1位の人気の「目黒川の桜」、目黒川沿い約4キロの桜並木に約800本もの桜が咲き誇ります。

目黒川の桜、その歴史を紐解くと意外と浅く、昭和に入ってからの護岸工事がきっかけとなったようです。

最初の植樹は昭和2年で、西郷隆盛の孫にあたる西郷従徳らが植樹したと伝わっています。

そして護岸工事があるたびに有志が桜を植樹していき現在の姿になりました。

昭和前半に目黒で生まれ育った方々にとっては、「目黒の桜は最近だよ」という感覚の様です。

「昭和30年代前半は目黒川沿いでお花見なんかとても考えられなかった」「川沿いには工場が立ち並び、川の水もきれいではなかった」とも。

高架下の再開発が進み、中目黒におしゃれな店ができはじめてから、目黒川の桜が一気に人気スポットになったようです。

もともと川幅が狭く水深が浅かった目黒川は、大雨が降ると川が氾濫し被害も甚大だったことから護岸工事を続けてきました。

大正初期に治水とともに船が運航できる運河にするための工事が始まり、昭和12年に運河として完成します。

この工事で曲りくねった川の流れは、現在のようにほぼ真っすぐになりました。

護岸工事に伴う桜の植え替えは、 昭和16年、昭和36年、昭和62年に植樹しました。

現在では約830本ものソメイヨシノが植樹されていますが、昭和2年が始まりだったとは驚きです。

ソメイヨシノの寿命は70年ほどなので、樹勢の弱くなった古木から目黒川の桜も順次植え替えをしています。

目黒区では「目黒のサクラ基金」という寄付を受付し桜の保護や植え替えの事業に活用しているそうです。

きれいな桜並木の維持も大変な労力がかかるのですね。

その目黒川ですが、江戸時代までさかのぼると「目黒川」という名ではありませんでした。

当時は「垢離取り(こりとり)川」と呼ばれ、近くにある目黒不動尊に参詣する人々が川の水で垢離取り(身を清めること)をしていたことからついた名です。

伊勢神宮の五十鈴川のような存在だったのですね。

享保年間に、目黒川には「目黒不動尊」近くに「太鼓橋」が架けられ便利になり、多くの人が参拝するようになりました。

この目黒川と「太鼓橋」の風景は歌川広重の浮世絵にも描かれていますが、残念ながら桜ではありません。

現在、ホテルやマンションなどが立ち並ぶ目黒三田通りの西側の斜面に、島原藩下屋敷があり敷地内に「千代が池」があり、広重は池に写った「逆さ桜」を描がき「目黒千代が池」として作品に残しました。

その当時は目黒川から周囲の農地に水路が引かれ、目黒周辺の農村では生産力が上がり、目黒川に水車を設け、精米や製粉など盛んにおこなうようになります。

明治初期には目黒周辺の水車は10数か所に上っていたといいます。

明治時代には目黒川の豊富な水を求めて、「目黒火薬製造所」や「日本麦酒醸造会社」(現在のサッポロビールの前身)などの大きな工場もできました。

水車の動力も精米や製粉だけでなく、煙草製造、ガラスみがき、薬の精製、活版墨汁練りなど工業にも使われるようになったそうです。

しかし当時から川幅が狭く水深も浅く、蛇行しているため大雨が降るとたびたび氾濫しました。

そのため、護岸工事が繰り替し行われてきましたが、結果、目黒川の原風景であった水車が消えることになりました。

近代的な治水が行われ始め昭和12年に10年の歳月をかけた舟入場が完成し、「田楽橋」と「皀樹(さいかち)橋」の間に作られ、当時は目黒川沿いに増えてきた工場の資材の運搬に使われました。

戦前は、舟入場よりも上流では子どもたちの水遊びをしたり、ホタルが飛び交う光景が見られたようです。

昭和30年代後半までは染物屋による友禅流しを目にすることもあるなど、生活に密着した川でした。

工業排水などにより一時大変汚れたのですが、平成7年から新宿区にある東京都下水道局落合水再生センターで処理された水を流しているので、水質が改善され魚類も増えました。

しかし、目黒川が長年抱えている臭い問題は、なかなか解決できていないようです。

桜並木と同様、きれいな水になるよう願わずにはいられませんね。

目黒川の桜並木では、開花に合わせて例年多くのイベントやおまつりが開催されます。

中でも「中目黒さくらまつり」はとても賑やかで、数々のイベントがあります。

目黒川沿いにずらりと立ち並ぶピンクの提灯「名入りぼんぼり」は、先着500名まで協賛ができ、好きな名前をぼんぼりに入れることができます。

最近では、Kアイドルファンたちの聖地になっているそうですが、愛の告白や卒業のメッセージなどにも使われています。

目黒駅近くの田道広場公園で開催される「目黒イーストエリア桜まつり」や中目黒アトラスタワー交通広場で行われる「アルカス春まつり」など魅力的なおまつりが開催されます。

新型コロナの影響で中止が続いているのが残念ですが、2023年こそは開催できることを願っています。

目黒川の桜並木の見どころ

目黒川は約4キロメートルに渡り約800本の桜並木が続く、都内有数のお花見の名所です。

桜の時期には300万人もの花見客が訪れますので混雑は避けられません。

当然駅も混雑していますし、駅のトイレも長蛇の列となります。

混雑する時間を避けるなど工夫して、自分に合った楽しみ方を探してみてください。

目黒川の桜並木は、上流・中流・下流で異なった風情があります。

わずか2キロメートルの間に15本もの橋が架かっており、その橋の上から見る桜も素晴らしいものです。

上流部にある「池尻大橋駅周辺」のエリアは、川幅が狭いため桜のアーチが川面に広がっており、またかかっている橋も小さいので、その上から満開時に桜を観ると空が見えないほどです。

特に、真っ赤なアーチ状の「中の橋」は、インスタ映えポイントとして大人気となっています。

おしゃれなカフェやレストランも多く、桜を観ながら飲食も楽しめます。

中流部に位置する「中目黒駅」

「中目黒駅」は目黒川の中流部にあり、目黒川へも徒歩1分という近さ。

例年の「桜まつり」開催時には駅周辺にたくさんの出店があり、おまつりを盛り上げています。

2021年・2022年は、新型コロナの影響などで中止になったりイベント場所が変わったりしていますが、社会情勢が落ち着けば、また以前のような形に戻るのではないかと思います。

「目黒駅」は目黒川の下流辺りに位置しています。

川幅も広くなり歩道にもゆとりがあるので、のんびりと散策ができそうです。

「目黒のお不動さん」と親しまれている龍源寺も10分ほどです。

桜の名所でもある龍源寺は朱色の社殿や鳥居と桜のコントラストがとても美しく、

江戸時代にタイムスリップしたような景観です。

船からのお花見も人気です。

桜のトンネルを川面から見上げるという、なんとも贅沢なお花見ですね。

目黒川は、東京都世田谷区、品川区、そして目黒区を流れ東京湾に注いでいるので、芝浦・浅草・品川などから乗車できるクルーズ船があります。

おひとり様OKの船もあるので、意外とハードルが低いかもしれません。

早朝、人の少ない時間帯にゆっくりと桜並木を楽しむのなら、前日に宿泊するという選択肢もあります。

目黒川付近には素敵なホテルが多数ありますが、中でも目黒雅叙園は、お値段は張りますが東京都指定有形文化財「百段階段」の日本文化に触れるのも贅沢な時間の過ごし方なのではないでしょうか。

百階段に描かれた桜を探すのも一興です。

さて、満開が過ぎて花が散り始めると、目黒川の桜並木ではまた違った景色を見ることができます。

花筏です。

風に吹かれはらはらと散る花びらが目黒川の川面に浮かび、淡いピンクの絨毯を敷き詰めたようです。

これもまた、桜の楽しみ方ですね。

目黒川の桜並木の周辺

【郷さくら美術館】

一番のおすすめは、なんといっても「郷さくら美術館」です。

「郷さくら美術館」は日比谷線中目黒駅から徒歩5分にある現代日本画の美術館で、真っ黒で印象的な建物です。

昭和以降の作家の作品が中心に収集されており、桜をモチーフにした屏風作品など大作十数点を常設展示しています。

多くの人で賑わう桜並木との対比を味わうのもまた良いものです。

【中目黒高架下】

中目黒駅高架下の商業施設は、2016年のオープン以来、大人気スポットとなっています。

東急東横線・東京メトロ日比谷線の高架下空間を利用しており、全長約700mにも渡ります。

コンセプトを大切にした新業態のショップや、個性的なショップが多いのも特徴のひとつです。

【東京都写真美術館】

恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館は、日本で最初の写真と映像の専門美術館です。

19世紀初頭の作品を含めて36,899点にも及ぶ膨大なコレクションを誇り、写真の関連資料なども所蔵されています。

1Fが映像、B1F・2F・3Fが写真展示、カフェやミユージアムショップも併設されています。

目黒川桜並木から徒歩20分です。

【神社仏閣】

目黒川沿いには多くの神社仏閣があります。

◆大円寺

五百羅漢は520体あり、東京都指定有形文化財に登録されています。

◆大鳥神社

目黒区内最古の神社です。

景行天皇の時代(西暦71~130年)に国常立尊を祀った社があり、日本武尊が東夷平定の折に立ち寄られ祈願したと伝わっています。

◆蟠龍寺

おしろい地蔵が祀られています。

お地蔵さまにおしろいを塗り、その残りを自分の顔につけると美人になるといわれています。

◆五百羅漢寺

「目黒のらかんさん」として親しまれています。

305体の羅漢さんはすべて違う顔をしているそうです。

◆龍泉寺(目黒不動)

目黒の地名はこの目黒不動に由来するといわれています。

桜も美しいので、目黒川の桜と共に楽しめます。

目黒川まで徒歩10分くらいです。

目黒川の桜並木へのアクセス方法

電車を使う場合、目黒川へは3本の路線を使えます。

  1. 東急田園都市線「池尻大橋駅」 目黒川まで徒歩3分

東口を出て直進、最初の角を左折、道なりに進み突き当りを左折すると目黒川です。

「池尻大橋駅」は目黒川桜並木の上流部分に位置しているので、下流に向かって進んでいくにしたがってお店などが増えていきます。

桜をゆるりと見たい方にはおすすめです。

  1. 東京メトロ日比谷線・東急東横線「中目黒駅」 目黒川まで徒歩1分

正面改札を出て高架下の信号を渡り、線路沿いに直進すると直ぐに目黒川です。

「中目黒駅」は目黒川の中流部に位置します。

例年、屋台が多く出展されるエリアですが、2022年は社会情勢により中止されました。

  1. JR山野線「目黒駅」 目黒川まで徒歩10分

中央改札を出て西口を出たら左折、目黒通りに出て通りを右折し道なりに5分歩く、目黒川が見えてきます。

「目黒駅」は目黒川下流に位置しています。

目黒駅から中目黒駅へ向かって歩くと2キロくらいありますが、わりと人が少なめなので、ウオーキングをしながら桜を楽しみたい方には良さそうです。

路線バスは東急バスが目黒川近くを運行しています。

中目黒駅(3分)、正覚寺前(4分)、東京共済病院前(8分)、東山一丁目(9分)などが便利です。

目黒川周辺の駐車場

NPC24H上目黒1丁目第2パーキング(30台)

オーパス目黒大橋駐車場(23台)

リパーク中目黒GT駐車場(80台)

大宗五反田パーキング(52台)

ゲートシティ大崎駐車場(239台)

桜の時期は早々に満車になることが予想されますので、車でのお出かけはあまりお勧めしません。

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